前回、その1(こちら)で、オーストラリアの弁護士の多くがプレッシャーに感じるビラブルアワーについてお話しました。
Budgetとは
オーストラリアの弁護士にとってもう一つの大きな悩みが、Budgetです。いわゆる「ノルマ」です。
新人弁護士、中堅弁護士、ベテラン弁護士というレベルによって、各弁護士、1ヶ月「$$$$」の額のノルマが所属事務所から課せられ、その額に達成しないと、翌月始めにパートナーに呼び出されて先月は何故ノルマ達成できなかったのか、理由を聞かれお叱りを受けます。これが続くと当然その事務所で生き残れずクビになってしまいます。
ただこういう理由でクビになった場合は、別の法律事務所で弁護士として就職しようとしても、前職のBudget額やビラブルアワーが参考となるためかなり難しくなります。これを理由に弁護士業を泣く泣く去った人達が大勢います。
新人弁護士の場合は、所属するパートナーや先輩弁護士のクライアントの仕事を貰って、何とかBudget達成をする訳ですが、中堅になってくると自分のクライアントを多く抱えていないとBudgetが達成できません。そのため、営業もしないとクライアント枠は広がらず続けていけません。
弁護士って、まさにノルマと営業の世界!こんなはずじゃなかった!と私の新人時代はプレッシャーで四苦八苦の毎日でした………涙。つづく